車のコーティングってしたほうがいいの?
特に高額なガラスコーティングにおいては「費用の割には効果があまり感じられない…」 「汚れが落ちない、失敗した!」と後悔するケースが度々見受けられます。
その原因の一つには、カーコーティングにおけるオーナー側の知識不足と施工側の情報伝達不足が関係しているのかもしれません。
そこで、カーコーティングにおける失敗を避けるために、ガラスコーティングの基礎的な知識と施工する判断基準、そして後悔しないためのコツを紹介します。
カーコーティングを検討する上で後悔したくない、ご自身の愛車を長く綺麗に乗り続けたいという方は、ぜひ参考にしていただけると幸いです。
ガラスコーティングのメリットと魅力
ガラスコーティングとは、シリカなどのガラス素材の被膜を車に塗布するコーティング方法です。
ワックスやポリマーを用いたコーティングとの違いは、きちんとメンテナンスをすれば、ガラスコーティングは耐久性が高く、小さな傷や飛び石から車を守ってくれます。
また、ガラス被膜は紫外線による塗装の劣化を防ぎ、車を長年に渡って綺麗に維持する効果が期待できます。
実際に、コーティング加工された綺麗な車は、売却時には査定価格が上がることも。
美しいツヤを長期間維持できることから、人気があるコーティングの一種です。
ガラスコーティングが高額な理由
ガラスコーティングはその他のコーティングと比較すると費用が高額になる傾向があり、理由としてはいくつか挙げられます。
- 高品質なコーティング剤
- 施工する専門の設備
- スタッフの熟練度
- 作業工程の長さ(念入りな洗車・研磨作業・コーティング塗布)
コーティングの設備環境や経験豊富なスタッフの有無、そして車の下処理の工程を考えると、ガラスコーティングの費用が高くなってしまうのは、いたしかたない理由があります。
ガラスコーティングに対する満足度は人それぞれ
そもそも車にコーティングをする目的や理由は何でしょうか。
- 愛車を長く綺麗に保ちながら乗りたい
- 車を綺麗に維持してリセール時に高く売りたい
- 愛車を傷から守りたい
など、カーコーティングに求めるものは人それぞれだと思います。
実を言うと、カーコーティングに関するサービスは、それこそ玉石混合の業態です。
オーナーの理想通りに車が仕上がり、その後の車の状態に満足している方がいる一方で、思ってたより期待していた結果にならなかった、と不満に思う方も一定数いらっしゃいます。
どうしてこのような評価の違いが現れるのでしょうか。
それは、サービスを利用する側のガラスコーティングに対する誤解と認識不足が大いに関係しています。以下、具体的に解説していきましょう。
ガラスコーティングのよくある誤解と後悔する原因
施工する側から「ガラスコーティングをすると汚れが車に付きにくく、洗車が楽になります」という、よくある謳い文句がありますが、果たして本当にそうなのでしょうか。
洗車やケアをしなくてもいい?残念ながら答えは「NO」です。
たとえガラスコーティングをした車でも、時間が経つとコーティングの上に汚れは必ず付きますし、そのまま汚れを放置すると、簡単な洗車では落とせなくなります。
後述しますが、ガラスコーティング施工車ほど、こまめな洗車が不可欠と言わざるを得ません。
【後悔例1】ガラスコーティングを施工したものの、水垢で綺麗に見えない
「ガラスコーティング後の車が、いつの間にか水垢まみれでショック……」という話を聞くことがあります。
実は、ガラスコーティング車は水垢が付着しやすいと知っている人は、ほとんどいません。
ガラスコーティングは無機質の素材で、同様に主に無機質汚れである水垢がよく結びつきます。
水垢の一種のイオンデジポットが水シミになり、やがて塗装を侵食するウォータースポットにまで悪化してしまうと、素人では修復が困難になります。
【後悔例2】コーティングにムラがある。思ったより撥水(疎水)しない
施工側のコーティングの技術が足りなかったり、ノウハウがあまりない店だったりすると、思ったよりコーティングの質が悪く、不満な結果に終わる可能性があります。
撥水効果があまり感じられない原因はコーティング技術の問題もありますが、汚れがコーティング上に蓄積して、水が汚れに引っかかり撥水しない場合もあるので、見極めが必要です。
これらの誤解や原因は、ガラスコーティングに関する施工側の説明不足と、オーナーの理解不足が招く、お互いの意思疎通の問題と言えるでしょう。
する?しない?カーコーティングをする決め手は?
結局、カーコーティングをしたほうがいいの?いらないの?と迷う方に、アドバイスをいくつかお伝えしたいと思います。ぜひ参考にしてみて下さい。
車の用途とライフスタイルを考慮した上で決める
車の使い方を考えた際に「車はあくまで移動手段」「汚れていても気にならない」と思うのであれば、わざわざ高額なコーティングをする必要はないのかもしれません。
そして、普段の駐車場所でもコーティングの効果に影響するのがポイントです。
もし青空駐車なら常に紫外線の影響を受けやすく、コーティングで車の塗装を守ることができるでしょう。
逆に、普段はカーポートやガレージに保管しているのであれば、青空駐車に比べて劣化が少くすむ傾向があります。
このように、自身の車に対する価値観と生活スタイルを考えた上でコーティングをするか考えるとよいでしょう。
こまめな洗車と定期的なメンテナンスができることが前提?
先述した通り、ガラスコーティング効果の恩恵を最大限に受け、車を綺麗に保ちながらコーティングの寿命を伸ばしたいのであれば、定期的な洗車とメンテナンスをかかさないことが前提になります。
「車が汚れたらすぐに洗車する」くらいのマメさが必要かもしれません。
また、ガラスコーティング自体も時間が経つにつれて、環境による劣化は避けられません。
したがって、コーティングを施工した業者に、再コーティング処理を含めた定期的なメンテナンスを依頼するとよいでしょう。
腕の良いコーティング業者を見つける方法
カーコーティング施工業者は、ガソリンスタンドと提携しているサービスや車を購入した販売店、カーコーティング専門店など様々あります。
高い品質と技術を持つお店を探す方法としては、以下のものがあります。
- ネットの口コミや評価を参考にする
- 店舗のホームページをじっくり見て熟考する
- 車に詳しい人や車業界に携わる人に相談・紹介してもらう
- 自身もコーティングに関する知識を学ぶ
大切なのは、コーティングについて正しい知識とメリット・デメリットをきちんと説明してくれる店の意見に耳を傾けて、双方納得した形で施工してもらうことです。
コーティング後の車がいかに綺麗で良い状態を保てるかは、信頼できる店からのアドバイスを参考にして、自分で日頃のケアを怠らない努力が必要でしょう。
ガラスコーティングで後悔する前に:施工後の適切なケアを徹底する意識を
ガラスコーティングは、効果的で魅力的な側面もある一方で、割高な上にデメリットも存在する、万人におすすめできるカーコーティングというわけではありません。
結局のところ、普段から車に手間をかけられる人が、ガラスコーティング施工に向いている人だと言えるでしょう。
自分が車に求めるものや、きちんとケアができるのかをよく検討した上で、後悔のないように、綺麗な愛車を労わってあげてくださいね。